チオグリコール酸への抗アレルギー薬としてDHA使用

花粉症に代表されるアレルギー症状は、食生活の欧米化によって増加したと言われますが、その中でも特に注目すべきは、毎日の食事によって摂取する脂質の種類が変わったという事実です。その変化によって摂取量が減ってしまった脂肪酸の一つにDHAがあります。まぐろ、ぶり、さば等の青魚に多く含まれ、血液をサラサラにする効果でも知られる化合物ですが、近年アレルギーに対する抑制効果が注目されています。DHAにはアレルギー症状を発現する生理活性物質の生成を抑制する作用が認められています。DHAが抗アレルギー薬として作用する、というよりDHAの摂取量が減ったためにアレルギーになりやすくなったと捉えるべきかもしれません。
一方チオグリコール酸は、激しい悪臭と強い刺激臭を持つ無色の液体で、還元剤として髪のシスチン結合を切断する作用を有することからパーマネントウエーブ液に使用されます。酸性が強く皮膚刺激性があるため、パーマネントウエーブ液に用いられる際はアンモニウム塩の形にして配合されます。チオグリコール酸に対して強いアレルギーの症状が出る人には、この化合物を用いたパーマネントウエーブ液は使い難いという事になります。そこで、チオグリコール酸に対する抗アレルギー薬があれば非常に好ましいということになりますが、チオグリコール酸の刺激性は、アレルギーのない人にとっても皮膚を刺激する化合物であり、例えば前述のDHAで皮膚への刺激をゼロにする効果を期待できるものではありません。しかし、必ずしも抗アレルギー薬という言葉が適切ではないかもしれませんが、日常的にDHAの摂取量を増やすことにより、チオグリコール酸に限らずアレルギーになりにくい方向に体質改善する、という効果が期待出来ると言えます。